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Excelを開いたとき、列見出しが「A・B・C」ではなく「1・2・3」と表示されていて、戸惑ったことはありませんか?
これは、Excelのセル参照が**「R1C1形式」**に切り替わっている状態です。
通常のA1形式では「C2」と表すセルも、R1C1形式では「R2C3」と表示されます。
R1C1形式は見慣れないとわかりにくく感じますが、行と列を数字で扱えるため、相対参照やVBA(マクロ)では便利な場面があります。
この記事では、
- R1C1形式とは何か
- A1形式との違い
- R1C1形式への切り替え・元に戻す方法
- 絶対参照・相対参照の書き方
- VBAでR1C1形式を使うメリット
を初心者向けにわかりやすく解説します。
「突然、列が数字になったので元に戻したい」という方も、切り替え方法から確認してみてください。
この記事でできること
R1C1形式とは?A1形式との違いと切り替え方法
A1形式とR1C1形式の違い
Excelでは、セルの位置を表す方法として主に「A1形式」と「R1C1形式」の2種類があります。
- A1形式:列をアルファベット、行を数字で表す
例:A1、B2、C5 - R1C1形式:行も列も数字で表す
例:R1C1、R2C3、R5C10
Rは「Row(行)」、Cは「Column(列)」を表します。
たとえば、A1形式の「C2」は、R1C1形式では「R2C3」と表されます。
| A1形式 | R1C1形式 | セルの位置 |
|---|---|---|
| A1 | R1C1 | 1行1列 |
| B1 | R1C2 | 1行2列 |
| C2 | R2C3 | 2行3列 |
| J10 | R10C10 | 10行10列 |

R1C1形式の絶対参照と相対参照
R1C1形式では、数字をそのまま指定する場合と、[]を付ける場合で参照方法が変わります。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
R2C3 |
2行3列のセルを絶対参照 |
R[-1]C |
現在のセルから1行上・同じ列 |
RC[-1] |
現在のセルと同じ行・1列左 |
R[2]C[1] |
現在のセルから2行下・1列右 |
RやCのあとに数字をそのまま指定すると絶対参照、[]付きの数字を指定すると現在のセルを基準とした相対参照になります。
たとえば、
=R[-1]C+R[-2]C
と入力すると、現在のセルと同じ列にある「1行上」と「2行上」のセルを足し合わせます。

一方、
=R1C1+R1C2
は、A1形式でいう
=A1+B1
と同じ意味です。

R1C1形式に切り替える方法
Excelは通常A1形式で表示されていますが、オプションからR1C1形式へ切り替えられます。
Windows版Excelでは、次の手順で設定します。
- [ファイル]をクリック
- [オプション]を選択

- [数式]を選択
- [R1C1参照形式を使用する]にチェック

[R1C1参照形式を使用する]にチェックすると、列見出しが数字に変わります。 - [OK]をクリック
設定すると、列見出しが「A・B・C」から「1・2・3」に変わり、数式バーのセル参照もR1C1形式で表示されます。
R1C1形式からA1形式に戻す方法
列見出しが数字になって困った場合も、同じ設定画面から簡単に元へ戻せます。
[ファイル]→[オプション]→[数式]を開き、[R1C1参照形式を使用する]のチェックを外します。
これで通常のA1形式に戻り、列見出しも「A・B・C」と表示されます。
R1C1形式の使い方・メリット・注意点
VBAでR1C1形式を使う方法
VBAでは、FormulaR1C1プロパティを使うことで、R1C1形式の数式をセルへ入力できます。
たとえば、選択しているセルに「1行上と2行上の合計」を入力する場合は次のように記述します。
ActiveCell.FormulaR1C1 = "=R[-1]C+R[-2]C"

また、A1セルへ「C2セルの値を2倍する」数式を入力する場合は、次のように記述できます。
Range("A1").FormulaR1C1 = "=R2C3*2"

FormulaR1C1を使用する場合は、Excel画面がA1形式で表示されていても、VBAコード内ではR1C1形式で数式を指定します。
実行後、ExcelがA1形式で表示されていれば、数式バーには
=$C$2*2
のようにA1形式へ変換されて表示されます。

FormulaとFormulaR1C1の違い
VBAでは、数式を入力する方法としてFormulaとFormulaR1C1があります。
FormulaではA1形式、
Range("C2").Formula = "=A2+B2"
FormulaR1C1ではR1C1形式で指定します。
Range("C2").FormulaR1C1 = "=RC[-2]+RC[-1]"
単純な数式やA1形式の方が理解しやすい処理ではFormula、セルからの相対位置を利用する処理ではFormulaR1C1が便利です。
R1C1形式はVBAの繰り返し処理と相性が良い
R1C1形式のメリットのひとつが、数式の相対位置を固定したまま繰り返し使いやすいことです。
たとえば、A列とB列を足した結果をC列へ入力する場合、A1形式では次のように行番号を組み立てます。
For i = 2 To 10
Range("C" & i).Formula = "=A" & i & "+B" & i
Next i
R1C1形式では、入力先から見た「2列左+1列左」という位置関係は変わらないため、数式を固定できます。
For i = 2 To 10
Range("C" & i).FormulaR1C1 = "=RC[-2]+RC[-1]"
Next i
このように、繰り返すたびに数式内の行番号を組み立てる必要がなく、コードをシンプルに書けるのがメリットです。
列番号を数字で把握しやすい
R1C1形式では、行だけでなく列も数字で表示されます。
A1形式では、
A → B → C → … → Z → AA → AB
と列名が変わっていくため、列数が多い表では「何列目なのか」「何列離れているのか」を直感的に把握しにくい場合があります。
R1C1形式なら、
- C1=1列目
- C10=10列目
- C20=20列目
のように列番号をそのまま数字で確認できます。
特に、列数が多く横に広がった表からデータを参照したり、VBAで列番号を確認したりする場面では、R1C1形式の方がわかりやすいことがあります。

R1C1形式を使うときの注意点
R1C1形式は便利ですが、普段A1形式を使っている方にとっては見慣れない表示でもあります。
たとえば、A1形式では
=C2+D2
と表示される数式も、R1C1形式では
=R2C3+R2C4
のように表示されます。
セル参照の文字数も増えるため、複雑な数式では見づらい・手入力しにくいと感じる場合があります。

また、数式バーへ直接数式を入力する場合は、現在の参照形式に合わせて記述する必要があります。
- A1形式で表示している場合:
=C2*2 - R1C1形式で表示している場合:
=R2C3*2
普段はA1形式を使い、列番号の確認やVBA作成など必要な場面だけR1C1形式へ切り替えるという使い方でも問題ありません。
共有パソコンやマクロを共有するときは注意
R1C1形式は、ファイルそのものへ固定される表示形式ではありません。
別のパソコンや別のExcel環境でファイルを開いた場合は、基本的にその環境で設定されている参照形式で表示されます。
一方、小規模な事業所や現場などで1台のパソコンを複数人が利用している場合は、前に使った人がR1C1形式へ変更した設定が残っていることがあります。
ほかの人が戸惑わないよう、共有パソコンでは作業後にA1形式へ戻しておくと安心です。
また、VBAコードで
FormulaR1C1
を使用している場合、Excel画面をA1形式へ戻してもVBAコードそのものがFormula形式へ自動変換されるわけではありません。
複数人でマクロを管理したり、別の担当者へ引き継いだりする場合は、FormulaR1C1を使用していることを伝えておくとよいでしょう。
ExcelのR1C1形式に関するよくある質問
R1C1形式とは何ですか?
Excelの列が数字になったのはなぜですか?
R1C1形式で絶対参照するにはどうしますか?
R2C3のように、RとCの後ろへ行番号・列番号を直接指定します。この場合はC2セルへの絶対参照になります。相対参照ではR[-1]Cのように角かっこを使用します。R1C1形式にするメリットは何ですか?
FormulaR1C1はA1形式で表示していても使えますか?
FormulaR1C1ではR1C1形式で数式を指定できます。入力された数式は、ワークシート上では現在使用している参照形式に合わせて表示されます。MicrosoftもFormulaR1C1を「R1C1参照形式で数式を取得または設定する」プロパティとして定義しています。Excelの「なぜ?」を少しずつ減らしてみませんか?
R1C1形式のように、Excelには普段あまり使わなくても、知っておくと理解が深まる仕組みがたくさんあります。
「Excelをもっと使えるようになりたいけれど、何から勉強すればいいかわからない」という方は、独学の進め方や続けるコツもまとめています。
まとめ
R1C1形式は、Excelの参照形式のひとつで、特に関数の位置関係を意識する場面やVBAの自動処理において非常に役立ちます。
最初は難しそうに感じるかもしれませんが、
相対位置を論理的に捉えられるようになると、Excel作業の幅が一段と広がるはずです。
ぜひ一度、オプション設定で切り替えて試してみてください。
【関連記事】
- エクセルで別ファイルのセルを参照する方法まとめ|リンク貼り付け・Power Query・VBAを比較解説
- エクセルのINDIRECT関数とは?参照先を文字列で指定する使い方と注意点まとめ
- Excelで関数やマクロを置換する方法|参照先や変数名を一括修正するポイントまとめ
参考リンク(公式サポートページ)
R1C1形式や座標に関連するExcelの公式サポート情報も参考になります。気になる方はこちらもぜひチェックしてみてください。
-
列見出しには、Excel for Macの文字ではなく数字でラベルが付けられます|Microsoft サポート
→ R1C1形式の表示切り替えに関する説明です -
ADDRESS 関数|Microsoft サポート
→ R1C1形式やA1形式のアドレスを取得できる関数の解説 -
ATAN2 関数|Microsoft サポート
→ 座標値を使って角度を求める関数(座標関連の応用的な使い方)
