エクセルで0以外をカウントする方法|COUNTIF・COUNTIFSで空欄や0を除いて集計するコツ

エクセルで0以外をカウントする方法|COUNTIF・COUNTIFSで空欄や0を除いて集計するコツ

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エクセルでデータを集計していると、
0以外の数だけ数えたい
回答が入っているセルだけ数えたい
といった場面がよくあります。

実は、0以外のセル数をカウントするには COUNTIF関数の“不等式” を使うのが一番シンプルで正確です。

私自身、Excelに慣れていない頃は
「全体のセル数 − 0のセル数」
という式を作っていましたが、条件が複雑になると途中で混乱してしまうことが多くありました。

ところが、COUNTIFに「<>0(0以外)」という条件を入れられることを知ってからは、
一発で集計できるようになってとてもラクになりました。

この記事では、エクセル初心者の方でも使いやすいように
0以外だけをカウントする方法を3つのパターンでわかりやすく解説 していきます。

空欄を除く方法や、「0より大きい数だけ」などの条件のアレンジ方法まで紹介しますので、ぜひ実務で活用してみてくださいね。


目次

エクセルで「0以外」をカウントする基本の考え方

初心者がつまずきやすいポイントが、
「COUNTA?COUNTIF?COUNT?どれを使えばいいの?」
という 関数の使い分け です。

まずは、0以外をカウントしたいときに押さえておきたい基本を整理しておきましょう。


0以外を数えたい場面とは?(実務の具体例)

0以外のカウントは、さまざまな場面で活躍します。

  • 売上表で「売れた日だけ数えたい」

  • アンケートの「回答がある項目だけ数えたい」

  • 作業記録で「作業が発生した日だけ数えたい」

  • エラーチェックで「異常(0以外)データの件数を調べたい」

Excelの集計では “0” も “空欄” もどちらも出てくるため、
条件付きでセルを数える力 があると仕事がかなりラクになります。

売上金額の一覧を使ってCOUNTIFで0以外の日付数をカウントしている例。=COUNTIF(B2:B8,"<>0") により売上が発生した日数が計算されている画面
COUNTIFの“<>0”を使えば、売上があった日だけを簡単にカウントできます。この例では売上金額が0円ではない行を集計しています。

COUNT・COUNTA・COUNTIFの違いをまず整理しよう

まずは使い分けの基礎から。

関数 何を数える? 0の扱い
COUNT 数値だけ数える 0は数える
COUNTA 空欄以外を数える 0も数える
COUNTIF 条件に一致するセルだけ数える 条件次第(「<>0」で0を除外)

0以外を数えたいときに最適なのは COUNTIF
理由は「<> のような不等式が使える」ためです。

COUNT・COUNTA・COUNTIFの違いを比較した表。数値だけ数える、空欄以外を数える、条件に一致するセルを数えるなどの特徴と0の扱いを一覧化した図
COUNT・COUNTA・COUNTIFの違いをまとめた表。0の扱いと役割の違いを理解すると、どの関数を使うべきかがわかりやすくなります。

「<>0」は “0ではないすべて” を意味する便利な条件

COUNTIFでは、不等式をそのまま条件にできます。

  • "<0" … 0より小さい

  • ">0" … 0より大きい

  • "<>0" … 0ではない

つまり、0以外を数えたいなら次の式だけでOKです。

=COUNTIF(A1:A10,"<>0")

とてもシンプルですが、初心者の方が気づきにくいポイントでもあります。

COUNTIF関数で使える条件式("<0"、">0"、"<>0")の違いを表にした図。それぞれの条件が何を意味し、どのような計算結果になるかを比較している画面
COUNTIFでは “<0”“>0”“<>0” などの条件式が使えます。条件ごとにどのセルがカウント対象になるかが変わるため、目的に応じて使い分けが必要です。

ただし、空欄もカウントされてしまう という弱点があります。
次の章では、この問題も含めてより実務的な使い方を紹介していきます。

0以外だけをカウントする具体的な方法(3つの実用テクニック)

ここからは、Excelで「0以外」をカウントするための実践的な方法を紹介します。

どれも覚えておくと使い分けがしやすく、
売上集計・アンケート集計・作業記録など、日常業務でとても役立ちます。


方法① COUNTIFで「0以外」をシンプルにカウントする(最も簡単)

まずは基本となる方法です。
COUNTIF関数の「<>0」を使えば、一発で求められます。

●使用する数式

=COUNTIF(A1:A10,"<>0")
売上金額の一覧を使ってCOUNTIFで0以外の日付数をカウントしている例。=COUNTIF(B2:B8,"<>0") により売上が発生した日数が計算されている画面
COUNTIFの“<>0”を使えば、売上があった日だけを簡単にカウントできます。この例では売上金額が0円ではない行を集計しています。

●この式の意味

  • A1:A10 … 集計したい範囲

  • "<>0" … 「0ではないもの」という条件

●メリット

  • 初心者でも使いやすい

  • 条件がシンプルで覚えやすい

  • 範囲内で 0以外のセル数がすぐわかる

●注意点

COUNTIFの <>" 条件は 空欄(空白)もカウントしてしまう という特徴があります。

もし範囲内に「空欄+0+実際の数字」が混ざっていると、
空欄も “0以外” として数えられてしまいます。

空欄を除外したい場合は、次の COUNTIFS の出番です。


方法② 空欄と0の両方を除くなら COUNTIFS が便利(実務で一番使う)

空欄(””)と0を両方除外したい場合は、
複数条件を設定できる COUNTIFS 関数 が最適です。

●使用する数式

=COUNTIFS(A1:A10,"<>0",A1:A10,"<>")
COUNTIF(A1:A10,">0") を使い、0より大きい数(1,2,3,4)だけをカウントして4が返っているExcel画面
COUNTIFの“>0”を使うと、0より大きい数(正の数)だけを抽出してカウントできます。この例では1〜4の4件が集計されています。

●この式の意味

  • "<>" … 空欄ではない(=空白以外)

  • "<>0" … 0ではない

0でも空欄でもない“実データ”だけカウントできる

●例:売上データで「入力済みの日だけ数える」

  • 売上0円の日はカウントしない

  • 入力忘れ(空欄)の日もカウントしない

  • 売上があった日だけ数える

こういった場面では COUNTIFS が圧倒的に便利です。


方法③ 「0より大きい数だけ」など条件を変えてカウントする(不等式の応用)

COUNTIFは「=」「<」「>」「<>」など
不等式がそのまま使える のが最大の武器です。

よく使う条件をまとめると、次のようになります。

●0より大きい数だけカウント(正の数)

=COUNTIF(A1:A10,">0")
COUNTIF(A1:A10,">0") を使い、0より大きい数(1,2,3,4)だけをカウントして4が返っているExcel画面
COUNTIFの“>0”を使うと、0より大きい数(正の数)だけを抽出してカウントできます。この例では1〜4の4件が集計されています。

●0以上(0も含む)

=COUNTIF(A1:A10,">=0")
COUNTIF(A1:A10,">=0") を使い、0以上のセルをすべてカウントして8が返っているExcelの例
“>=0”は0も含めてカウントする条件です。0が複数ある場合でも、すべて集計対象に含まれる点がポイントです。

●空欄以外のセルだけ数える(COUNTAの代わりになる)

=COUNTIF(A1:A10,"<>")
COUNTIF(A1:A10,"<>") を使い、空欄ではないセルをカウントしたところ9が返っているExcel画面
COUNTIFの“<>”は「空欄ではない」という条件。COUNTA関数のように入力済みセルを数える用途

●1以上の数だけカウント

=COUNTIF(A1:A10,">=1")
COUNTIF(A1:A10,">=1") を使い、1以上の値をカウントして4が返っているExcel画面
“>=1”は1以上の数値だけを集計する条件です。売上管理や点数データの抽出でよく使われます。

●メリット

  • 条件を変えるだけで幅広い集計ができる

  • 「数字の抽出」「条件付き集計」などの土台になる知識

  • どの関数よりも 直感的に使いやすい


番外編|COUNTIFを使わずに求める方法(差分で計算)

COUNTIFが苦手だった頃、私もよく使っていた方法です。

●使用する数式

=COUNTA(A1:A10)-COUNTIF(A1:A10,0)
COUNTAからCOUNTIFで0の数を引いて、0以外のセル数を求める計算例。=COUNTA(A1:A10)-COUNTIF(A1:A10,0) で5が返っている画面
COUNTAで空欄以外の数を数え、COUNTIFで0の数を引くことで“0以外”の件数を求める方法です。初心者が最初に覚えやすい計算パターンです。

●考え方

  • COUNTAで「空欄以外のセル数」を数える

  • COUNTIFで「0のセル数」を数える

  • 差分が「0以外の数」になる

●メリット・デメリット

項目 内容
メリット COUNTIFの不等式に慣れていなくても使える
デメリット 条件が増えると式が長くなり、混乱しやすい

実務では、COUNTIF や COUNTIFS を覚えたほうが確実でわかりやすいです。


便利な応用例(カウント以外でも使える)

●条件付き書式で「0以外のセルを色付け」

  • 0以外のセルだけハイライトして確認しやすくする

Excelの条件付き書式メニューを開き、セルの強調表示ルールから '指定の値より大きい' を選択できる画面。0より大きい値が赤色で強調表示されている例。
条件付き書式を使えば、0より大きいセルだけを色付けして強調できます。メニューから「セルの強調表示ルール → 指定の値より大きい」を選ぶだけで設定できます。

●フィルターで「0以外だけ表示」

  • 数値一覧から0を除いたデータだけ抜き出す

Excelのオートフィルターで0のチェックを外し、0以外の値だけを一覧表示している画面
フィルターを使えば、チェックを外すだけで0以外のデータだけを簡単に表示できます。

●COUNTA で「空欄以外だけ」確認する

=COUNTA(A1:A10)
  • コメント欄の入力有無チェックにも便利


まとめ

この記事で紹介した3つの方法は、日常業務での「数える作業」を劇的に効率化してくれます。

特に COUNTIFの “<>0”COUNTIFS の「<>0」「<>””」 の組み合わせは、
初心者の方でもすぐに使えて、実務でもとても頼りになるテクニックです。

数字の集計は、Excelの中でも使用頻度の高い作業のひとつですので、
今回の方法を覚えておくと、さまざまな場面で時短と正確性アップに役立ちます。

日々の作業改善のきっかけとして、ぜひ取り入れてみてくださいね

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