エクセルの棒グラフにパーセントを表示する方法|初心者でもできる割合の見せ方をやさしく解説!

エクセルの棒グラフにパーセントを表示する方法|初心者でもできる割合の見せ方をやさしく解説!

割合をパッと見せたいとき、棒グラフにパーセントを表示できたら…」
そんなふうに感じたことはありませんか?

Excelの棒グラフは、売上や件数などの“絶対値”を視覚化するのに便利なツールですが、
ときには「全体の中でどれくらいの割合か」「前年比で何%伸びたか」といった**“比率”を伝えたい場面**もあります。

たとえば、ある商品が全体の売上の20%を占めているとき、数字だけでは伝わりにくい情報も、
グラフにパーセントを表示することで、より直感的に・わかりやすく伝えることができます。

本記事では、Excelの棒グラフにパーセントを表示する方法を、初心者の方でも迷わず実践できるように、やさしく解説していきます。
まずは基本の設定方法から、見やすく工夫するポイントまで、順を追って紹介しますので、ぜひ一緒に試してみてください!

棒グラフにパーセントを表示するには?【基本編】

棒グラフにパーセントを表示するには、いくつか方法があります。
目的やデータの形式によって使い分けが必要ですが、ここでは基本的で分かりやすい3つの方法をご紹介します。


方法① データラベルにパーセントを表示する

既にパーセンテージで計算されたデータをグラフにする場合は、グラフ上に「データラベル」を表示するだけでOKです。

操作手順(例:売上構成比)

  1. 対象のデータを範囲選択して「挿入」タブ → 「棒グラフ」を作成
    棒グラフを挿入

  2. グラフの棒を右クリック →「データラベルの追加」
    ※グラフを選択した状態で「+」ボタンを押すことでも「データラベル」を表示させることができます。
    棒グラフを選択した状態で右クリックし、「データラベルの追加」を選択

  3. さらにデータラベルを右クリック →「ラベルの書式設定」
    データラベルの書式設定を選択

  4. 「値の表示形式」で「パーセンテージ」に設定(※元データが%であればそのまま)
    ↓データラベルの書式設定メニュー内の棒グラフボタンを押し、下へスクロールしていくと
    「表示形式」の設定欄があります。
    カテゴリを「パーセンテージ」に設定するとデータラベルの表示がパーセント表示に切り替わります。
    データラベルの書式設定メニュー「値の表示形式」で「パーセンテージ」に設定
    ↓グラフ作成用のデータの「表示形式」を「パーセンテージ」に設定する方法もあります。
    元データの表示形式をパーセンテージに設定

ポイント:
データそのものが「割合(%)」になっていることが前提です。
たとえば、=B2/SUM(B$2:B$6) のようにあらかじめ構成比を計算しておくと、ラベルにきれいなパーセントを表示できます。

方法② データの事前加工でパーセントを表示する

もし元データが「金額」や「件数」などの絶対数だけで構成されている場合は、構成比(%)を別列で計算し、それをラベルに表示する方法がおすすめです。

計算の例:

商品名 売上(円) 構成比(%)
商品A 500,000 =B2/SUM(B$2:B$6)
商品B 300,000 =B3/SUM(B$2:B$6)
商品C 200,000 =B4/SUM(B$2:B$6)
$ はセル参照を固定する記号です。この場合、計算範囲がずれないように固定しています。

※構成比列にパーセンテージ形式を設定し、それを「データラベル」として表示します。

  1. サンプルデータをもとに、集合縦棒グラフを挿入します。構成比の計算欄がある例_グラフ挿入後の様子
  2. 「グラフフィルター」もしくは「グラフデータの選択」メニューを利用して表示データを調整します。
  • グラフを選択した状態でロート状のボタンを押して「グラフフィルター」メニューを選択します。
    グラフフィルターメニューで表示データを調整
  • グラフを選択した状態で右クリック→「データの選択」メニューを表示します。↓「データの選択」メニューで凡例を調整してOKボタンを押します。
    ※下図の場合は売上(円)のチェックを外し、構成比(%)にチェックを入れてています。
補足:セルの値をラベルに表示するには?
データラベルの書式設定で「セルの値」にチェックを入れ、範囲を選択すればOKです。
これにより、任意の列(例:構成比%)をグラフ上に直接表示できます。
ラベルオプション_セルの値で任意の値を設定

方法③ 円グラフのようなパーセント表現に変える(参考)

「パーセント=円グラフ」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、棒グラフでも割合の表現は可能です。
特に**積み上げ棒グラフ(100%積み上げ)**を使うと、各カテゴリの合計を100%として構成比を視覚的に比較できます。

↓「挿入」タブからグラフアイコンを開き、「積み上げ縦棒」を選択します。

 表の各値が積み上げられ、全体に対する構成比が視覚的にわかります。

積み上げ棒グラフを作成

こんな場合におすすめ:

  • 構成比の大小をパッと見せたいとき

  • 複数カテゴリの構成比を横並びで比較したいとき

  • 合計が100%であることを明示したいとき

円グラフは1カテゴリの構成比を見せるのに適していますが、積み上げ棒グラフなら複数の比較にも対応できます。

補足:
棒グラフに補助軸で折れ線グラフ(構成比)を重ねる方法もありますが、これは次章の応用編で紹介します。

次の章では、パーセント表示をより見やすく・印象的にする工夫について解説していきます。

棒グラフでパーセントを見せる工夫【見せ方の応用】

棒グラフにパーセントを表示する基本的な方法は理解できたと思います。
ここではさらに一歩進んで、パーセントの“見せ方”を工夫するポイントをご紹介します。
読み手にとってわかりやすく、印象に残るグラフを作るために、以下のテクニックをぜひ活用してみてください。


パーセントの桁数を調整して読みやすくする

データラベルに表示されたパーセントが「12.3456%」のように小数点以下が長すぎると、かえって読みにくくなります。

表示形式の設定方法:

  1. データラベルをクリック

  2. ラベルの書式設定 →「表示形式」タブを選択

  3. 「パーセンテージ」を選び、小数点以下の桁数を「0」または「1」に設定
    ラベルの書式設定メニュー、「表示形式」より小数点以下の桁数を設定

ワンポイント
桁数は「0~1桁」程度が一般的です。用途に応じて調整しましょう。


棒の色分けで割合の印象を強調する

パーセントは数字だけでなく、色を使って視覚的に補うことでも印象に残りやすくなります。

棒の色分けで割合の印象を強調する

色分けの例:

  • 50%以上 → 濃い青

  • 30~49% → 明るい青

  • 29%以下 → 灰色

設定方法(手動):

  1. 棒グラフをクリック

  2. 該当の棒をもう一度クリック(1本ずつ選択)

  3. 「塗りつぶし」から色を変更
    色を変更させたいグラフを単独選択して色の塗りつぶし設定

補足:色分けは「条件付き書式」のように自動化はできませんが、視覚効果として非常に効果的です。


合計が100%でないグラフはどうする?

構成比のグラフを作る場合でも、必ずしも合計が100%になるとは限りません
特に複数カテゴリがあるときは、部分的なパーセンテージの表示になっていることもあります。

伝え方の工夫:

  • タイトルや凡例に「※全体の構成比ではありません」など補足をつける

  • 補助の注釈をグラフの下に記載する

  • 全体に対する比率か、カテゴリ内の比率かを明示する

重要なのは「何に対する%か?」を明確にすることです。


表や注釈を加えて補足するとより親切

パーセント表示だけでは伝えきれない情報がある場合は、簡単な表や注釈を添えるのも効果的です。

例:

  • 数字そのものも知りたい(件数や金額)

  • 過去データとの比較があると説得力が増す


まとめ

棒グラフにパーセントを表示することで、データの**「構成」や「割合」が一目で伝わるようになります。
表示形式や色、注釈などを工夫すれば、初心者でも
見やすく印象に残るグラフ**を作ることができます。
ぜひ、実際の資料や報告書づくりに取り入れてみてくださいね。


次のステップとして、**「棒グラフ+折れ線グラフの組み合わせ」や「グラフの順番・太さの調整」**もおすすめです。
関連リンクは記事末尾でご紹介します。

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※外部リンク※

グラフのデータ ラベルを追加または削除する |Microsoft サポート

※積み上げグラフや特定バージョンで表示がうまくいかない場合は、以下の公式フォーラムのQ&Aも参考になります。

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