エクセルで60進法を10進法に変換する方法|時間計算・給与計算をわかりやすく解説

エクセルで60進法を10進法に変換する方法|時間計算・給与計算をわかりやすく解説

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Excelで勤務時間を計算したあと、
「時給を掛けたら金額が合わない…」
と戸惑った経験はありませんか?

たとえば、

  • 勤務時間が「5:30」と表示されている

  • 5時間30分だから 5.5時間 のつもりで

  • 時給2,000円を掛けたのに、計算結果がおかしい

このようなケースは、Excel初心者の方が非常につまずきやすいポイントです。

実はこれ、計算ミスではなく
Excelの時間が「60進法」で管理されていることが原因です。

私自身も、派遣元の事務として

  • 勤務開始・終了時刻を入力

  • 作業時間を集計

  • 時給や単価を掛けて請求金額を算出

という業務を行う中で、
「なぜ時間をそのまま掛け算できないのか?」
と悩んだ経験があります。

この記事では、

  • Excelの60進法と10進法の違い

  • なぜ「×24」や「×1440」が出てくるのか

  • 給与計算・請求計算で正しく金額を出す方法

を、初心者の方にもわかりやすく解説します。


Excelの「60進法」と「10進法」の違いを理解しよう

まずは、Excelの時間計算でつまずく原因となる
60進法と10進法の違いから整理していきましょう。

ここを理解すると、
「なぜ24を掛けるのか?」
「なぜそのまま計算できないのか?」
が一気に腑に落ちます。


60進法とは?Excelの時間表示の正体

Excelで時間を入力すると、
5:308:15 のように表示されますよね。

この表示だけを見ると、

  • 5:30 = 5.5

  • 8:15 = 8.25

のように思ってしまいがちですが、
Excelの中身はそうなっていません。

Excelでは、時間は次のように管理されています。

  • 1日=1

  • 1時間=1/24

  • 1分=1/1440

つまり、5:30 という時間は、

  • 5時間30分

  • = 5.5時間

  • 0.229166…(1日の中の割合)

という「小数」として保存されています。

見た目は「時:分」ですが、
中身は「1日を基準にした小数」
これがExcelの時間の正体です。


10進法とは?給与計算・請求計算で必要な考え方

一方、給与計算や請求計算で使いたいのは
10進法の時間です。

たとえば、

  • 5時間30分 → 5.5時間

  • 時給2,000円 × 5.5時間 = 11,000円

このように、

  • 「時間 × 単価」

  • 「作業時間 × 工数単価」

といった計算では、
10進数の時間であることが前提になります。

しかし、Excelの時間は60進表示のままでは
この計算に直接使えません。

そのため、

Excelの時間(60進表示)

10進数の時間に変換

単価を掛ける

という一手間が必要になるのです。


なぜそのまま掛け算すると金額がズレるのか

では、なぜそのまま掛け算すると
金額がズレてしまうのでしょうか。

たとえば、

  • セルA1:5:30

  • セルB1:2000

  • =A1*B1 と計算した場合

Excelは、

  • 5:30 = 0.229166…

  • 0.229166… × 2000

という計算をしてしまいます。

その結果、

  • 想定していた「11,000円」ではなく

  • 意味の分からない金額が表示される

という現象が起こります。

実働時間が5:30のまま、時間を数値に変換せずに給与計算しているExcel画面
実働時間が60進法(5:30)のままでは、金額計算に使えない例

これはExcelが悪いわけではなく、
人間側が「表示」と「中身」を混同してしまっているのが原因です。


ここまでで、

  • Excelの時間は60進表示

  • 中身は「1日を1とした小数」

  • 単価計算には10進数への変換が必要

という土台ができました。


次の章では、いよいよ実践編として、

  • ×24で10進法に変換する基本方法

  • なぜ1440という数字が出てくるのか

  • Microsoft公式テンプレートと同じ考え方

を、具体的な計算式付きで解説します。

Excelで60進法を10進法に変換する具体的な方法

ここからは、
Excelで60進法の時間を 実際に10進法へ変換する方法 を紹介します。

給与計算・請求計算だけでなく、
作業時間の比較や集計でも使える考え方なので、
ぜひ仕組みごと押さえておきましょう。


方法①「×24」で時間を10進法に変換する(基本)

最も基本で、
Microsoft公式テンプレートでも使われている方法
「×24」を使う方法です。

Excelでは、

  • 1日 = 1

  • 1時間 = 1/24

というルールで時間が管理されています。

そのため、

=A1*24

とすることで、

  • 「1日を基準にした小数」

  • 「時間単位の10進数」

に変換できます。

Excelで実働時間に24を掛けて、5.5時間の10進数に変換した画面
×24で時間を10進数に変換すると、金額計算に使える数値になります

例:

  • A1:5:30

  • 計算式:=A1*24

  • 結果:5.5

この 5.5 は、

  • 5時間30分

  • 10進数の時間 に変換した値です。

この状態であれば、

  • 時給

  • 単価

  • 工数計算

にそのまま使えます。

⚠ 計算結果が「12:00」など時間表示になる場合の対処法

ExcelでE5*24と計算した結果が、数値ではなく12:00の時間表示になる例
計算は正しくても、Excelの自動判定で時間表示になることがあります

=A2*24 のように計算したとき、

結果が 「5.5」ではなく「12:00」などの時間表示 になることがあります。

これは、Excelが自動的に

「このセルも時間だろう」と判断してしまうためです。

この場合、計算結果は正しいので、

表示形式を変更するだけで解決します。

対処手順

計算結果のセルを選択

右クリック →「セルの書式設定」

表示形式を「標準」または「数値」に変更

すると、

12:00 → 5.5

のように、正しい10進数が表示されます。

セルの表示形式を標準に変更して、時間の計算結果を数値で表示した画面
表示形式を「標準」に変更すれば、計算結果を10進数で確認できます

※ Excel初心者の方が「計算が間違っている」と勘違いしやすいポイントなので、

表示形式もあわせて確認しましょう。


分単位で時間を数値化したい場合は「×1440」を使う

これまで紹介してきたように、
時給計算や単価計算では「×24」が基本です。

一方で、

  • 作業ごとの時間を「分」で比較したい

  • 合計時間を分単位で把握したい

といった場合には、
分単位の数値に変換した方が便利なケースもあります。

Excelでは、

  • 1日 = 1

  • 1時間 = 1/24

  • 1分 = 1/1440

という関係があるため、

=A1*1440

と計算すると、
時間を 分単位の数値 に変換できます。

実働時間5:30に1440を掛けて、作業時間を330分として表示したExcel画面
分単位で比較したい場合は、×1440で変換する方法も便利です

例:

  • A1:5:30

  • =A1*1440

  • 結果:330

これは、

  • 5時間 × 60分 = 300分

  • + 30分

  • = 330分

という意味です。


×24と×1440の違いをシンプルに整理

ここで、よく混乱しがちな
「×24」と「×1440」の違いを整理しておきましょう。

やりたいこと 使う計算
時間を10進数にして単価を掛けたい ×24
時間を分単位の数値で扱いたい ×1440
  • 金額計算・工数計算 → ×24

  • 作業時間の比較・集計 → ×1440

このように、
目的が違うだけで、どちらも正しい計算方法です。

この記事では、
「時間を10進数に変換して使う」ことを主な目的としているため、
基本は ×24 を覚えておけば問題ありません。


関数を使って10進法に変換する方法(初心者向け)

計算の仕組みを
目で見て理解したい場合は、
関数を使う方法もおすすめです。

=HOUR(A1)+MINUTE(A1)/60

この式は、

  • 時 → そのまま

  • 分 → 60で割って時間に変換

という、非常に直感的な考え方です。

HOUR関数とMINUTE関数を使って、実働時間を10進数に変換している例
関数を使えば、時間を明示的に10進数へ変換することもできます

例:

  • A1:5:30

  • 計算結果:5 + 30/60 = 5.5

仕組みが分かりやすい反面、

  • 秒を扱うと式が長くなる

  • 24時間超えには不向き

という点には注意が必要です。

なお、開始時刻と終了時刻の差を求める基本的な方法については、
Microsoft公式サポートでも詳しく解説されています。

Excel で 2 回の差を計算する |Microsoft サポート


24時間を超える時間を扱うときの注意点

勤務時間や作業時間を合計すると、
24時間を超えることもあります。

その場合は、

  • 表示形式を [h]:mm

  • に変更する必要があります。

これを設定しておかないと、

  • 25時間 → 1:00

  • のように表示されてしまい、
    正しい計算ができません。

集計用途では、
表示形式の設定も計算の一部と考えましょう。

実働時間の合計が24時間を超えた際、通常の表示形式では正しく表示されない例
通常の時刻表示では、24時間を超える合計時間は正しく表示されません
表示形式を[h]:mm:ssに変更して、25時間以上の合計時間を表示したExcel画面
表示形式を[h]:mm:ssに変更すると、24時間以上の合計も表示できます

まとめ:60進法と10進法を理解すれば、時間計算は怖くない

Excelの時間計算でつまずく原因は、
操作が難しいからではなく、仕組みを知らないだけというケースがほとんどです。

Excelでは、時間は60進法で表示されていますが、
内部では「1日を1とした小数」として管理されています。
そのため、時給計算や作業時間の比較を行うには、
10進法への変換が必要になります。

時間をそのまま単価に掛けたい場合は ×24
分単位で時間を比較・集計したい場合は ×1440
この使い分けを知っているだけで、
「なぜ金額が合わないのか?」と悩むことはなくなります。

実際に、Microsoft公式のテンプレートでも、
同じ考え方で時間計算が行われています。

アルバイト管理表 (スケジュール・給与)Microsoft | 楽しもう Office

一度仕組みを理解してしまえば、
給与計算や請求業務、作業時間の集計もスムーズに進められるようになります。
ぜひ、ご自身の業務に合わせて活用してみてください。

Q&A


Q1:Excelで60進数を10進数に変換するには?

Excelでは、時間は「1日=1」とした小数で管理されています。
そのため、時間を10進数に変換したい場合は、時間に24を掛けます

例:
5:30 × 24 = 5.5

この方法は、Microsoft公式テンプレートでも使われている計算方法です。


Q2:60分は10進法で何になりますか?

60分は 1時間 なので、
10進法では 「1」 になります。

同様に、

  • 30分 → 0.5

  • 15分 → 0.25

と、分 ÷ 60 で時間に換算できます。


Q3:Excelで時間を10進数に変換できない原因は何ですか?

多くの場合、
表示形式は時間なのに、中身が小数だと理解していないことが原因です。

Excelの時間は、

  • 見た目:5:30

  • 中身:0.229166…

となっているため、そのまま単価を掛けると
意図しない計算結果になります。


Q4:×24と×1440はどう使い分ければいいですか?

用途によって使い分けます。

  • ×24
     → 時間単位の10進数(時給・単価計算向き)

  • ×1440
     → 分単位の数値(作業時間比較・集計向き)

どちらも正しい方法ですが、
目的に合った変換をすることが重要です。


Q5:24時間以上の時間を計算するとおかしくなるのはなぜ?

Excelでは、表示形式が通常の「h:mm」だと
24時間を超えた時点でリセットされてしまいます。

24時間以上を扱う場合は、
表示形式を [h]:mm に変更することで正しく表示・計算できます。

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